結論
排卵日当日に外だし(膣外射精)した場合の妊娠確率は約20〜25%と極めて高く、避妊なし(約25〜30%)とほとんど変わりません。精子は体内で最長5日生きるうえ、排卵日自体が予測から数日ずれることも珍しくないため、「安全日」も科学的には安全とは言い切れません。排卵日前後の外だしで心当たりがあれば、72時間以内のアフターピルを検討してください。
1排卵日の外だしは約20〜25%
妊娠は「タイミング」で決まります。最も妊娠しやすい排卵日前後に避妊なしで性交した場合、1周期あたりの妊娠確率は約25〜30%。ここに外だしの失敗を加味しても、排卵日の外だしは約20〜25%と高い水準です。
排卵2日前
約22%
排卵1日前
約23%
排卵日当日
約20〜25%
排卵2日後
約1〜3%
出典:Wilcoxらの追跡研究(NEJM 1995)等に外だしの失敗を加味した目安。
2周期日別の妊娠確率早見表
排卵日を0日として、前後の日ごとの外だしの妊娠確率の目安をまとめました。
| 周期日(排卵日=0) | 妊娠しやすさ | 外だしの妊娠確率(目安) |
|---|---|---|
| -5日 | 中 | 約8% |
| -3日 | 高 | 約14% |
| -1日 | 最高 | 約23% |
| 0日(排卵日) | 最高 | 約20〜25% |
| +1日 | 高 | 約10〜12% |
| +2日 | 低 | 約1〜3% |
| +3日以降 | 極低 | 1%未満 |
POINT
実際の排卵日は基礎体温やアプリの予測から2〜3日ずれることが珍しくありません。「+2日以降だから安全」と自己判断するのは危険です。
3外だしが避妊にならない4つの理由
4「安全日」が安全でない理由
精子が5日生きることと、排卵日がずれることが重なると、「安全日」の境界はぼやけます。標準的な28日周期なら生理直後の妊娠確率は1%未満に収まることが多いものの、周期が短い人(21〜24日型)や、不正出血を生理と勘違いしていたケースでは、生理直後でも妊娠が起こり得ます。月経周期のどの日でも、理論上は妊娠の可能性がゼロにはなりません。
5不安なら72時間以内にアフターピル
24時間以内
約95%
25〜48時間
約85%
49〜72時間
約58%
出典:Trussell 2011 他。早いほど有利です。
低用量ピルの失敗率は理想的な使い方で0.3%、一般的な使い方でも約7〜9%で、外だしの22%とは大きな差があります。今回の不安への対処はアフターピル、今後の避妊は低用量ピルとコンドームの併用が確実です。
6よくある質問
Q
排卵日の3日前の外だしでも妊娠しますか?
編集部
します。精子は5日生きるため、-3日の性交は十分に妊娠可能です。外だしの失敗を加味すると約14%です。
Q
生理中の外だしなら安全ですか?
編集部
周期が短い人では生理直後に排卵が来ることがあり、安全とは言い切れません。
Q
安全日に外だししました。大丈夫?
編集部
排卵のずれと精子5日生存を考えると安全日は確実ではありません。不安なら72時間以内にアフターピルを。
参考文献
- Wilcox AJ, et al. "Timing of sexual intercourse in relation to ovulation." N Engl J Med. 1995;333(23):1517-1521. PubMed
- Trussell J. "Contraceptive failure in the United States." Contraception. 2011;83(5):397-404. PubMed
- Killick SR, et al. "Sperm content of pre-ejaculatory fluid." Hum Fertil. 2011;14(1):48-52. PubMed
排卵日かどうかだけでは判断しきれない理由と、その日の状況ごとにどう動くかは心配しすぎか、アフターピルが要るかの境界線で解説しています。
